「マイナンバーカード・電子証明書有効期限通知書」という封筒が届いて、手続きが必要なのかどうか迷った方は少なくないと思います。マイナンバーカードにはややこしいところがあって、カード本体と、ICチップに入っている電子証明書とで、有効期限が別々に設定されています。
しかも先に切れるのはたいてい電子証明書のほうです。カード自体はまだ何年も使えるのに、コンビニでの証明書取得やe-Taxだけができなくなる、ということが起こります。
政府広報オンラインによると、令和8年度(2026年度)はマイナンバーカードで約590万件、電子証明書で約1,430万件の更新が必要になる見込みです(出典は総務省の会議資料)。カードの交付が始まったのが2016年1月、マイナポイント事業でカードを作った方が多かったのが2020年から2021年にかけて。その10年後・5年後がちょうど今、という時期にあたります。
この記事では、自分の期限がいつなのかを数える方法から、更新しないと何が使えなくなるのかまでを整理します。
この記事でわかること
- カード本体(10年)と電子証明書(5年)の有効期限の数え方
- 実際は「ちょうど5年」ではなく約4年〜5年になる理由
- 有効期限通知書が届く時期と、更新できる期間・手数料
- 期限が切れると使えなくなるもの(マイナポータル・コンビニ交付・e-Tax など)
- 電子証明書が切れたあと、マイナ保険証が使えるのはいつまでか
カードの新規取得についてはマイナンバーカードの作り方と受け取りまでの流れで扱っています。この記事はすでに持っているカードの更新にしぼった内容です。
まず結論:期限は2つ、手数料は無料
| 項目 | カード本体 | 電子証明書 |
|---|---|---|
| 有効期限 | 発行日から10回目の誕生日まで(発行時18歳未満は5回目) | 年齢にかかわらず発行日から5回目の誕生日まで |
| 確認方法 | カード表面に印字 | カード表面の記入欄、またはマイナポータル |
| 通知 | 期限の2か月前から3か月前をめどにJ-LISから通知書が届く | 同左 |
| 手続きできる期間 | 有効期限が3か月未満になった日から | 同左 |
| 手数料 | 無料 | 無料 |
| 代理人 | 更新後のカードの受取は代理人でも可能 | 代理人でも可能 |
政府広報オンラインは、「有効期限が3か月未満になったら、通知が届く前でも更新手続きが可能です」としています。通知書を待たなくても構いません。
なお、申請受付日が令和4年(2022年)4月1日より前の方は、上の表の「18歳未満」を「20歳未満」と読み替えます。成人年齢の引下げに合わせて変わった部分です。
自分の期限を数えてみる:ちょうど5年ではありません
ここがいちばん誤解されやすいところです。「電子証明書は5年」と説明されるので発行日から丸5年後だと思いがちですが、実際は発行日以後に来る5回目の誕生日が期限です。誕生日と発行日の位置関係で、実際の有効期間は前後します。
政府広報オンラインは、カード本体について次の例を挙げています。
誕生日が10月10日のかたが、令和2年(2020年)5月15日にマイナンバーカードを発行した場合は、マイナンバーカード自体の有効期限は令和11年(2029年)10月10日(10回目の誕生日)までとなります。
この数え方を電子証明書(5回目の誕生日)に当てはめると、次のようになります。
| 発行日 | 誕生日 | 電子証明書の有効期限 | 発行からの実際の期間 |
|---|---|---|---|
| 2021年11月20日 | 12月1日 | 2025年12月1日 | 約4年0か月 |
| 2021年3月1日 | 10月10日 | 2025年10月10日 | 約4年7か月 |
| 2021年3月1日 | 1月10日 | 2026年1月10日 | 約4年10か月 |
| 2021年11月20日 | 10月10日 | 2026年10月10日 | 約4年11か月 |
発行日の直後に誕生日が来る人ほど有効期間は短くなり、実質4年ほどしかありません。「まだ5年たっていないから大丈夫」という思い込みは、ここでずれます。
同じ理屈でカード本体も、実際の有効期間は約9年〜10年になります。2016年1月の交付開始直後にカードを作った方は、2025年から2026年にかけて本体の期限を迎えている計算です。
なお政府広報オンラインは、「発行時に18歳以上で、マイナンバーカードと電子証明書を同時に発行したかたは、マイナンバーカードの有効期限の5年前が電子証明書の有効期限となります」とも説明しています。カード表面の期限が分かれば、その5年前が電子証明書の期限、という引き算でも確認できます。
先ほどの政府広報の例(カード期限2029年10月10日)で確かめると、電子証明書の期限は2024年10月10日。5回目の誕生日を数えた結果と一致します。
期限が切れると何が使えなくなるか
政府広報オンラインの説明を整理すると、影響は次のように分かれます。
| 切れたもの | 使えなくなること |
|---|---|
| カード本体 | 本人確認書類としての利用ができなくなります(更新で新しいカードを受け取る際など、期限切れのカードが本人確認書類として認められるケースを除く) |
| 電子証明書 | マイナポータルへのログイン、証明書のコンビニ交付、e-Tax等の電子申請が利用できなくなります |
マイナ保険証には「3か月」の猶予があります
見落としやすいのがここです。政府広報オンラインは次のように説明しています。
電子証明書の有効期限が切れた場合でも、期限切れから3か月間はマイナ保険証としての利用は可能ですが、その後電子証明書の更新を行わなければ、マイナ保険証の利用はできなくなります。
つまり、電子証明書が切れた瞬間に病院で使えなくなるわけではないものの、3か月放置すると使えなくなるということです。その後は資格確認書での受診に切り替わります。厚生労働省は、電子証明書の更新を行わなかった方も資格確認書の交付対象として挙げており、加入している保険者から無償で交付される取扱いです(健康保険とは?会社員・自営業・扶養の違いをわかりやすく)。
スマートフォンに搭載した電子証明書も連動します
スマホ用電子証明書を使っている方は、あわせて確認が必要です。政府広報オンラインによると、スマートフォンに搭載した電子証明書の有効期限は、発行申請に用いたマイナンバーカードの電子証明書の有効期限と同一で、カード側の同じ種類の電子証明書が失効すると、スマートフォン側も連動して失効します。
「スマホに入れたから安心」ではなく、大もとのカードを更新しないと両方止まる、という関係です。
コンビニ交付が止まると影響が出る手続き
電子証明書が切れると、コンビニのマルチコピー機での住民票の写しや印鑑登録証明書の取得ができなくなります。役所の窓口に行けば取得できますが、平日日中に出向く必要が出てきます。戸籍証明書の広域交付など、窓口側の便利なしくみとあわせて把握しておくと段取りが立てやすくなります(戸籍謄本の取り方)。
確定申告をe-Taxで行っている方は、申告期の直前に期限が来ていないかを早めに見ておくのが安全です(医療費控除、申告する?しない?e-Tax手順と判断ガイド)。
手続き・流れ:カード更新と電子証明書更新は別物
電子証明書だけを更新する場合
多くの方が最初に迎えるのはこちらです。J-LISによると、更新は住民登録のある市区町村の窓口で行い、電子証明書の更新には暗証番号の入力が必要です。忘れてしまった場合は窓口で再設定ができます。
代理人が手続きする場合は、J-LISによると「照会書兼回答書(封入・封かんしたもの)」と「代理人の顔写真付き本人確認書類」などが必要です。本人が照会書に必要事項を記入して代理人に渡す流れになります。
カード本体を更新する場合
新しいカードの交付を受けることになるため、顔写真の提出など新規取得に近い手続きになります。J-LISは、窓口での更新に「お届けした有効期限通知書」と「マイナンバーカード(有効期限内)」、または本人確認書類が必要としています。更新後のカードの受取は代理人でも可能です。
いずれの場合も手数料は無料です。紛失などによる再交付は別扱いになるため、なくす前に手続きを済ませておくほうが結果的に手間もかかりません。
準備の目安
- 有効期限の3か月前になったら手続きが可能
- 通知書は期限の2〜3か月前に届く
- 一部の自治体では平日夜間や週末も対応
- カードの受取や電子証明書の更新が予約制の市区町村もある
政府広報オンラインも、あらかじめ市区町村のホームページなどを確認して余裕を持って更新するよう案内しています。令和8年度は更新が集中する年です。窓口の混雑を見込んで、通知が届いたら早めに動くのが現実的です。
注意点:更新に便乗した詐欺に気をつける
政府広報オンラインは、更新に便乗した不正な勧誘への注意を呼びかけています。実際にあった手口として、次のようなものが挙げられています。
- 市区町村職員を名乗る者から、マイナンバーカードの更新手数料を要求された
- 「代理で手続きする」と言ってマイナンバーカードと暗証番号を要求された
- 自宅を訪ねてきた者に「お金を払わないとマイナンバーの通知カードが白紙で届く」と言われ、現金を渡した
政府広報オンラインは、「国や市区町村などが、電話などでマイナンバーカードの暗証番号を聞いたり、金銭を要求したりすることは一切ありません」としています。更新は無料という点を覚えておくだけでも、多くの手口は見抜けます。
不審な連絡があったときの相談先として、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)、消費者ホットライン(188)、警察相談専用電話(#9110)、お住まいの市区町村が案内されています。
そのほか、次の点にもご注意ください。
- カード本体と電子証明書は期限が別々です。通知書が来たら、どちらの更新なのかを確認してください
- 期限切れのカードは本人確認書類として使えなくなります。運転免許証を持たない方は特に影響が大きくなります
- 暗証番号がわからないと手続きが進みません。事前に思い出せない場合は、窓口で再設定できることを覚えておいてください
- 手続きの詳細・受付時間・予約の要否は市区町村で異なります。他の自治体の情報は参考になりません
よくある質問
Q1. 通知書が届いていませんが、更新できますか。
A. 政府広報オンラインは「有効期限が3か月未満になったら、通知が届く前でも更新手続きが可能です」としています。カード表面の有効期限を確認して、3か月を切っていればお住まいの市区町村にご相談ください。
Q2. 更新にお金はかかりますか。
A. 政府広報オンラインは「更新にかかる手数料は、無料です」としています。手数料を求められた場合は詐欺の可能性があります。
Q3. 電子証明書だけ切れました。カードは使えますか。
A. カード本体の有効期限内であれば、本人確認書類としては使えます。ただし、マイナポータルへのログイン、コンビニでの証明書交付、e-Taxなどは利用できなくなります。マイナ保険証としては、期限切れから3か月間は利用できるとされています。
Q4. 本人が窓口に行けません。家族が代わりに手続きできますか。
A. J-LISによると、電子証明書の更新や更新後のカードの受取は代理人でも可能です。照会書兼回答書(封入・封かんしたもの)や代理人の本人確認書類などが必要になります。必要書類は市区町村によって案内が異なるため、事前に確認してください。
Q5. 引っ越しの予定があります。更新より先に転入手続きが必要ですか。
A. マイナンバーカードは住民登録のある市区町村で手続きします。転居の予定がある場合は、転入手続きとカードの継続利用手続きの順番を含めて、転入先の市区町村に確認するのが確実です(引っ越しのときの役所手続きまとめ)。
まとめ
- マイナンバーカードには**カード本体(10回目の誕生日)と電子証明書(5回目の誕生日)**という2つの期限があります
- 実際の有効期間はちょうど5年ではなく、誕生日の位置によって約4年〜5年になります
- 有効期限通知書はJ-LISから期限の2〜3か月前に届き、手続きは3か月前から可能です
- 手数料は無料。代理人による手続きもできます
- カードが切れると本人確認書類として使えなくなり、電子証明書が切れるとマイナポータル・コンビニ交付・e-Taxが使えなくなります
- 電子証明書の期限切れから3か月を過ぎ、更新しなければマイナ保険証としても使えなくなります
- スマートフォンに搭載した電子証明書は、カード側の失効に連動して失効します
- 令和8年度はカード約590万件・電子証明書約1,430万件の更新が見込まれる集中期です
- 更新手数料を求める電話・訪問は詐欺の可能性があります。国や市区町村が暗証番号を聞くことはありません
- 最新情報は政府広報オンラインとJ-LIS マイナンバーカード総合サイト、お住まいの市区町村の公式サイトで必ずご確認ください
まず確認したいのは、①カード表面に印字された有効期限、②その5年前(=電子証明書の期限の目安)、③お住まいの市区町村の窓口が予約制かどうか、の3点です。カードを1枚取り出して眺めるだけで、①と②はその場で分かります。
迷ったときの問い合わせ先
- 更新手続き・必要書類・予約の要否:お住まいの市区町村のマイナンバーカード担当窓口
- 暗証番号がわからない:お住まいの市区町村の窓口(再設定)
- 制度全般・不審な電話:マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)
- マイナ保険証としての利用可否:加入している医療保険者
関連記事
- マイナンバーカードの作り方と受け取りまでの流れ 申請方法・必要書類・期間の目安
- 限度額適用認定証とは?入院前の窓口立て替えを防ぐ方法【マイナ保険証での代替も】
- 戸籍謄本の取り方 本籍地以外でも取れる「広域交付」の使い方と注意点
- 引っ越しのときの役所手続きまとめ 転出届・転入届・転居届の流れと必要書類
参考資料
- 政府広報オンライン「マイナンバーカードと電子証明書の有効期限をご確認ください。通知が届いたらお早めに更新を!」
- 地方公共団体情報システム機構(J-LIS)マイナンバーカード総合サイト「更新手続きについて」
- 厚生労働省「資格確認方法について」
- 総務省「マイナンバー制度とマイナンバーカード」
最終確認日
最終確認日: 2026-09-03
本サイトは公的機関ではありません。更新手続きの受付方法・必要書類・予約の要否は市区町村によって異なり、制度の運用も見直される場合があります。記事中の件数や日程は公表時点のものです。ご自身の手続きについては、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。